X-T2とX-T20 どちらを買うべきか決めるための7つの比較ポイント | Photograph days  

X-T2とX-T20 どちらを買うべきか決めるための7つの比較ポイント

/Posted:2017.05.12

2017年2月にX-T10の後継機種「X-T20」が発売されました。X-T20はセンサーや画像処理エンジンがX-T2と同等です。先に発売されていたX-T2を検討していた方にとっては「フラッグシップのX-T2もいいけど、X-T20で十分かもしれない」そう思えるでしょう。

僕もX-T2がほしいなぁ〜と思っていたものの、X-T20が発売されてちょっと悩みました。結果的には3月にX-T2を購入しました。やはりフラッグシップとその下の機種には違いがあるものです。今回はX-T2とX-T20の違いを7つのポイントに整理したいと思います。

X-T2とX-T20の同等機能

違いを見る前に、同じものを見ていきましょう。カメラのコアであるセンサーと画像処理センサーは同じものを採用しています。2400万画素の「X-Trans CMOS IIIセンサー」と、X-Processor Proです。これによって、X-T2とX-T20は同じ画素数、同じ画質の写真を撮影できることになります。

ミラーレス一眼では、殆どの処理をセンサーと画像処理エンジンが行っています。そのため、同じ画質の写真が撮れるだけでなく、オートフォーカス周りや仕上がりの設定もほぼ同じものが利用できます。利用できない機能はメーカーがわざわざ下位機種では利用できないように機能を制限しているか、ハードウェア的な相違によるものです。

センサーと画像処理エンジンが同じなので、以下のような機能がX-T2、X-T20で同等になります(一部の相違点は後述)。

  • AFシステム
    91点、最大325点の測距点、シングルポイント/ゾーン/ワイド・トラッキングの3種のフォーカスモード
  • 像面位相差AF
    ゾーンAF時に中央の7x7のエリアが像面位相差AFとして機能し、高速なAFを実現
  • AF-Cカスタム設定
    AF-Cでの動体撮影時の追従特性を設定変更可能。※ただし、X-T2ではユーザーが好みの特性を設定・登録できる。
  • 連射コマ数
    ボディ単体で最大8コマ/秒
  • フィルムシミュレーション
    Proviaなどのシミュレーションに加え、X-Pro2以降で追加されたACROSも利用可能
  • 4K動画撮影機能
    FullHDに加えて最大100mbpsの4K動画を撮影可能。HDMI出力もできる

X-T2とX-T20の機能差はどこ?

では、フラッグシップであるX-T2とミドルレンジ機種のX-T20の同等の相違点はどういったところにあるのでしょう?X-T2はプロやハイアマチュアの使用を想定しており、ハードに使われることや高速動体の撮影、スタジオでの撮影なども視野に入っています。このことから、X-T2のほうが「操作性」「耐久性」「パフォーマンス」に優れているんです。 以降でX-T2とX-T20の代表的な相違点を紹介して行きたいと思います。

操作性

1.ダイヤルオペレーション

富士フイルムのXシリーズの特徴に「ダイヤルオペレーション」があります。往年のマニュアルカメラのように、シャッタースピードや絞りをダイヤルで設定するものです。

X-T2
  • シャッタースピードダイヤル
    (ロックボタンあり)
  • ISO感度ダイヤル
    (ロックボタンあり)
  • 測光モードレバー
  • ドライブモードレバー
X-T20
  • シャッタースピードダイヤル
  • ドライブモードダイヤル
  • Autoモードレバー

X-T2のダイヤルオペレーションになれると撮影のテンポが非常にスピーディーになります。現在の設定状態がひと目でわかりますし、スナップ撮影では被写体を発見したら、電源を入れなくても設定を変更して撮影に備えることができます。

2.ジョイスティックとタッチパネル

X-T2はX-Pro2と同様、ジョイスティックが登載されました。これは、AFエリアを素早く変更できる大変すぐれたインターフェイスです。実際に使っていると快適としか言いようがありません。しかも、AFポイントの操作以外にも十字キーと同じように機能するので、便利で仕方ありません。

対するX-T20はジョイスティックはないものの、タッチパネルを登載しており、タッチシャッターやタッチAFを利用できます。また再生時にはスワイプやダブルタップなどスマートフォンにも近い操作性を提供しています。ファインダーメインのX-T2、背面液晶メインのX-T20とその位置づけが現れています。

3.エレクトリックビューファインダー

ファインダーの大きさもX-T2とX-T20の大きな相違点です。いずれも約236万ドットの有機ELファインダーを登載しており、高精細な見えを実現しています。X-T2は35mm判換算で0.77倍、X-T20は同様に0.62倍の大きさです。

X-T20でも他社一眼レフのエントリーモデルよりも面積が広く非常に見やすいですが、X-T2はそれを超えフルサイズ一眼レフと同等の大きさです。また、マニュアルフォーカス時にはフォーカス部分と全体の2画面表示という凝った機能も登載しています。

耐久性

4.防滴防塵耐低温

どんな環境でも撮影できるタフネス性能。これがフラッグシップには必須の性能です。X-T2はフラッグシップですから、もちろんこの性能を与えられています。ボディにはマグネシウムを採用し、全体をシーリングすることで剛性の高いボディと防滴防塵耐低温性能を実現しています。

一方、X-T20は特にこれについてはうたわれていません。小雨程度は大丈夫でしょうが、水がざぶっとかかるような状況や砂やホコリが激しく舞う環境は厳しいでしょう。

富士フイルムはレンズも防塵防滴(WR、Weather Resistantの略)のものが用意されており、X-T1/2、X-Pro2などのボディと合わせてその性能を発揮するようになっています。

5.高耐久のシャッターユニット

プロユースのカメラはとにかく酷使されます。当然シャッター回数も膨大な回数に登ります。X-T2は15万ショットの耐久力を誇る上に、最高1/8000のシャッタースピードを実現しています。一方X-T20は特に耐久性については明示されておらず、最高シャッタースピードも1/4000止まりです。ここにフラッグシップとミドルレンジ機種の違いが明確に出てきます。

また、ボディの材質やシーリングなども相まってX-T2のシャッター音は静かでなめらかな感じがします。これはシャッターユニットによる微細なブレを抑えるのにも貢献すると推測されます。

パフォーマンス

6.レスポンス

X-T2はあらゆる面で今までのXシリーズのカメラよりも高速なカメラになっています。それは、HP上でそのパフォーマンスが数値で明示されていることからもわかります。また、パワーブースターグリップによってさらに高速化されます。

項目 X-T2 X-T20
ノーマルモード ブーストモード ブースト+グリップ ハイパフォーマンス
起動時間 0.3秒 0.4秒
AF速度 0.08秒 0.06秒 0.06秒
EVFフレームレート 54fps 100fps 54fps
撮影間隔 0.19秒 0.17秒 0.25秒
シャッタータイムラグ 0.05秒 0.045秒 0.05秒
ブラックアウト時間 130mec. 114msec.

7.連射性能

X-T2、X-T20共にメカニカルシャッターでは最高8コマ/秒ですが、X-T2は連続記録枚数がより多くなっています。

項目 X-T2 X-T20
単体 グリップ 単体
撮影コマ数 約8コマ秒 約11コマ秒 約8コマ秒
連続撮影
可能枚数
JPEG 83枚 73枚 62枚
可逆圧縮RAW 33枚 30枚 25枚
非圧縮RAW 27枚 26枚 23枚

さらにX-T2は5コマ/秒の時にはJPEGでの撮影は制限なくエンドレスに撮影可能です。これは内蔵のバッファメモリ量の差と、UHS-2対応によるものだと考えられます。また、レスポンスの項目で記載したように、シャッタータイムラグ、撮影間隔、ブラックアウト時間の短さと相まって、X-T2はX-T20よりも高速連写性能がより高いものとなっています。

X-T20も前機種のX-T10から比べるとかなりの性能向上です。X-T10ではJPEGで8枚までしか連続撮影できませんでした。それに比べれば、X-T20はT2に劣るとはいえ、十分に連射性能は高い機種に仕上がっています。

僕は操作性を重視してX-T2を選んだ

問題は「結局自分はどっちを買った方が幸せなのか?」ということだと思います。僕はX?T2を購入しましたが、X-T20を選ばなかったのは操作性が主な理由です。

  • ISO感度の変更が面倒だった
    X-T10ではファンクションダイヤルやQメニューから変更します(X-20も同じです)。しかも、1/3段単位なのでコマンドダイヤルをぐるぐる回す必要がありました。

    X-T2では左肩のダイヤルで素早く変更できます。
  • シャッタースピードダイヤルでAポジションから低速に変更するのが面倒だった
    富士フイルムのカメラはシャッタースピード(以下SS)ダイヤルをAポジションにすると、SSがオートになります。

    ここから低速に変えようとすると、SSダイヤルをAから高速シャッターを経由してぐるぐる回さなくてはいけません。X-T10,20はダイヤルが1周しないんです。

    X-T2ではダイヤルが1周するのでAポジションから低速側に回すことができ、素早くSSを変更できるのです。
  • ジョイスティックが使いたかった
    AFロックしてから、カメラを振ってフレーミングを変更することが多かったのですが、これはAFポイントの変更が面倒だっただったからです。

    ジョイスティックであれば、フレーミングをしながらすばやくafポイントを変えられると感じました。しかも、evfを使うことがほとんどなので、x-t20のタッチパネルパネルは向かないと考えました。
    ジョイスティックであれば、フレーミングをしながらすばやくafポイントを変えられると感じました。しかも、evfを使うことがほとんどなので、x?t20のタッチパネルパネルは向かないと考えました。>

いずれも慣れれば解決できるものでもあるのですが、X-T2を使うようになってからはISO感度AUTOをあまり使わなくなり、固定するようになりました。明るさによってダイヤルをさっと変更しています。

またシャッタースピードも期待通りで必要に応じて低速側にすばやく変更できますし、ダイヤル自体も大きめなのでストレスを感じません。

僕はほとんど連写や高速で動くものを撮ることは子供以外ありませんので、パフォーマンス面は優先しませんでした。

耐久性については、防塵防滴は欲しいと思っていました。雨の日でも気兼ねなく撮影できるようになりますし、砂埃も気にしなくてすみます(極端な例ですが、以前鳥取砂丘に一眼レフを持って行って、ファインダーにがっつり砂が入ったことがあります)。

そのほかの相違点

大きな相違点として7つのポイントを挙げましたが、細かい差異は他にも色々とあります。たとえば、X-T2ではシンクロターミナル装備、テザー撮影機能、4K動画をのF-Log出力、デュアルSDカードスロットなどの機能があります。いずれも本格的なプロフェッショナルの撮影現場(アマチュアでもそれに準じるレベルの撮影)で必要になる機能です。

本当に必要な機能があるようであれば、仔細に調べる必要があるでしょう。ただ、X-T2かX-T20のどちらを買うべきか悩んでいるというスタンスであれば、まずは上であげた7つの相違点を起点にして検討した上で気にしているポイントについて深掘りしていくのがよいと思います。

まとめ:どちらの機種にするか迷ったら7項目のポイントで検討しよう

上記の通り僕は操作性が第一、耐久性が第二、パフォーマンスはそれほど必要ないということからX-T2にしました。ですが、操作性をそれほど重視しない上に、僕のように連写しないのであればX?T20の方が向いているでしょう。しかもX-T20の方が軽くてコンパクトですから。

細かい相違点もたくさんありますが、どちらの機種が自分に合うか考えているようであれば、上であげた7つの項目をどれだけ重視して、それに対して価格差が納得できるかを考えてみると、自分に合う機種を決められると思います。ぜひ、検討に活用してみてください。

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